NO.297 伝説の大道芸人。


先日朝日新聞の記事で、新宿の三井ビルの55広場で伝説の大道芸人「ギリヤーク 尼ヶ崎」さんの青空舞踊公演が行われることを知り早速出かけてきました。

彼は御年83歳、生涯を大道芸人で貫いている方です。

昭和43年から全国各地の街頭で舞踊活動を続けている方です。

昭和50年より渡仏・渡米を行い、55年には自叙伝「鬼の踊りー大道芸人の記録」を出版したりもしています。

その他ヨーロッパ・アジアなどの海外公演も多くこなしました。

特に平成7年には、阪神大震災を追悼して「念仏じょんがら」を平成14年9月11日には、NYのグランド・ゼロにおいて「鎮魂の舞」をまた平成23年には東日本大震災の犠牲者を追悼し気仙沼で「祈りの踊り」を公演されました。

幾多の体調不良を乗り越え今日に至っております。

私はずいぶん前に新橋の広場で初めて彼の公演を見たのですが、集まっている人だかりの面前で化粧をし、赤い衣に着替え、精神統一し気合を入れて代表作「じょんがら一代」を踊ったのが衝撃的でした。
あれからしばらくは、彼の存在は記憶の彼方でしたが、今回の舞も彼の苦難の日々が反映された立派な舞でした。
わずか十数分の舞にもかかわらず、十分大勢の観客の心をとらえる立派な舞でした、舞の最中でも白い紙に包まれた投げ銭が宙に舞います。

新宿では体調不良から以前の様に体が動かないのか、最後まで舞えるのかこちらが心配になるくらいでしたが、最後まで無事演じ切りました。

とても世襲出来るような芸ではないと感じながらも、彼と共にこの舞が閉じられるのはとても残念ですが、「芸は一代」これがギリヤークさんなのですね。

あと三年で青空舞踊50周年です。ぜひ元気に演じ続けてください。

皆様ももし機会があればぜひこの大道芸人の舞をご覧ください。

心に感じる「何か」が必ず残りますよ。