No.366 「光の魔術師」ヨハネス・フェルメール展。

 

毎朝通る浅草仲見世通りは、もうすっかり正月の装いです。

丁度今浅草観音様境内では、羽子板市が開催されています。

昔に比べると随分規模も縮小され盛んだった頃を知る者としては寂しい想いもいたしますが、これも時代の流れとしてしかたない事かもしれませんね。

それに屋台も少なめな気がします。

 

 

話は変わって、現在「上野の森美術館」で来年2月3日まで開催されている、「フェルメール展」に行ってきました。

オランダ絵画時代の巨匠、ヨハネス・フェルメールは国内外で不動の人気を誇り、現存する作品はわずか35点とも言われており今回はそのうち9点までが展示される日本美術史上最大のフェルメール展だそうです。

 

美術展では適用の少ない「日時指定入場制」で待たずに入場でき、女優の「石原さとみ」さんの音声ガイド付きでしたが、その分他の展示会に比べ入場料は少々高めでした。

圧巻は、やはり欧米の主要美術館から特別に貸し出され日本初公開作を含む9点が一堂に会した「フェルメール・ルーム」でした。

この入場制のおかげで混雑はあまり気にならず、比較的ゆっくりと作品を鑑賞出来ました。

これは、2008年に「東京都美術館」で開かれた当時史上最多の7点の作品を集めた「フェルメール展」は、東京で最大の93万人の来場者を記録した時の混雑を教訓として今回採用された「日時指定入場制」がうまく機能した事のようでした。

 

私は今までにフェルメールの作品は、オランダの「マウリッツハイス美術館」や「ルーブル美術館」・「ウイーン美術史美術館」・「アムステルダム国立美術館」・「ロンドン・ナショナル・ギャラリー」・「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」・「メトロポリタン美術館」それに「フリック・コレクション」で個別に鑑賞してきましたが、それらを一堂に会した展示会は初めてで楽しめました。

 

フェルメールは、1675年に43歳で亡くなると次第に忘れ去られましたが、19世紀になり再発見され、あらためて評価を受けるようになったようです。

現存する35点の作品の多くが人々の日常を題材とする風俗画を主に描き、その作品の素晴らしさと希少性の高さも相まって、世界的にも屈指の画家として人気を集めています。

次回この規模の「フェルメール展」が開催されるまで健康でいられるようにしなければ・・・。