梅雨なので仕方ないのでしょうが、陽気が今一パッとしないので気分は沈みがちな私の今日この頃ですが皆様の気分は如何ですか。
私は2か月に一度体のチエックをしていますが、アレルギー数値が高いようで気圧が低くなるこの時期は気分が盛り上がりません。
そんな中現在開催されている「白井晟一の原爆堂」展“~新たな対話にむけて”に行ってきました。
建築家の「白井晟一」は、勿論建築家として多くの受賞歴を残されてはいますが、装丁家・書家としても多くの実積を残されエッセイ集もあります。
私は、亡くなった恩人の方から白井先生(1905~1983)のお話はよく聞いていたので生前の建築作品を調べたり見学にも行きました。
特に卒業後最初に務めた会社が先生の作品の「ノアビル」にあったのでその独自な意匠に独特な何かを感じ大変興味を覚えていました。
他に「浅草善照寺」「親和銀行」「松濤美術館」そしてこの「原爆堂計画」などの設計もされていました。
「原爆堂」は、第五福竜丸が核実験の犠牲となった1954年、一人の建築家が広島・長崎の惨禍に向き合い計画したものでこの時期各分野から「核」をテーマにした作品が多く生まれましたが、建築分野からはこの「原爆堂」が唯一だそうです。
現在「核」を巡っては、北朝鮮等世界的関心事ですが、我が国においても被ばくの被害を受けた国であるばかりでなく、3.11以降「核」の加害者という立場にもならざるを得なくなり、改めてこの展示会が意味するものが何なのか考える良い機会になりました。
関心のある方は、今月30日まで南青山の「Gallery 5610」で開催されており会期中無休・入場無料です。
本展覧会の為に新たに制作されたCGは、実現しなかった原爆堂の細部を知る事が出来大変感銘を受けました。